機能性ディスペプシア

『ディスペプシア』とは、胃の痛みやもたれなど 不快な腹部の症状を指す医学用語です。

 

心窩部痛や胃もたれなどの上腹部の症状が慢性的に続いているにもかかわらず、胃内視鏡、採血、超音波などの検査を施行しても胃癌、胃潰瘍や胆石など 明らかな異常が特定できない状態を『機能性ディスペプシア』と呼んでいます。


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心窩部痛・心窩部灼熱感のいずれかが存在する場合を心窩部痛症候群、辛いと感じる食後の胃もたれ・早期飽満感のいずれかが存在する場合を食後愁訴症候群として、2つの病型に分類されています。なお、この2つの病型が重複することもあります。また逆流性食道炎が合併している場合もあります。

 

原因としては、胃の運動機能の障害、内臓の知覚過敏、心理社会的なストレス、胃酸過多、食事をはじめとする生活習慣などが考えられています。

治療薬として、酸分泌抑制薬(胃酸を抑える薬)や消化管運動改善薬(胃の動きをよくする薬)を用います。漢方薬の六君子湯なども有効です。 油物の多い食事、香辛料等の刺激物は症状を悪化させる傾向があり注意が必要です。十分な睡眠をとり、ストレスをためない事も重要です。

またヘリコバクター・ピロリ菌感染が症状の原因になっていることもあり、その場合は厳密には『ピロリ菌関連ディスペプシア』と診断します。内視鏡検査でヘリコバクター・ピロリ胃炎を認める場合には、確定診断のために 呼気テスト、抗体検査などで確認してから除菌治療を行います。