過敏性腸症候群

原因となる病気がないにもかかわらず、下痢や便秘などの便通異常を伴う腹痛や腹部不快感が 慢性的に繰り返される疾患 をいいます。『刺激に対する腸の反応が過敏になっている』 『腸の自律神経の異常』 『ストレスや不安』 『腸内細菌叢の異常』 などが関係するといわれていますが確定的なことは解っていません。

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便の形状と頻度から「便秘型」、「下痢型」、「混合型」、「分類不能型」の4つの型に分けられますが、便秘型の場合は単純に便秘による腹部症状の場合もあり、便秘の治療のみで改善することもしばしばあります。

 

血便や発熱、体重減少、異常な身体所見などのアラームサイン(危険徴候)がある場合、また50歳以上の患者さん、過去に大腸の病気になったことがある、家族に大腸がんの方がいるなどの危険因子がある患者さんに対しては、大腸内視鏡検査が必要です。

若年者で下痢が頻回の場合は潰瘍性大腸炎との鑑別が必要になることもあります。大腸内視鏡検査も重要ですが、最近では便検査の「カルプロテクチン」の測定も診断の補助になります。

 

器質的な疾患が除外できれば、過敏性腸症候群の治療を行います。

腹痛や下痢を繰り返すときは、整腸剤、5-HT3受容体拮抗剤、漢方薬などの処方を行います。また食生活、排便等の生活習慣の改善などが有効な場合もありますので、患者さんのライフスタイルをお聞きして一緒に考えていきます。